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曲はありません、動画もありません
退会済み 投稿 - 2012/09/01 更新 - 2012/09/01 2 Comments 309 Views
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退会済み
坂の上の陽炎(かげろう)に
追いつけないままに上りきる
バス待ちのよく見る顔には
新しい眼鏡なんか乗ってる

すごしてくことで薄くなる
本質と自失の痛みの
中点あたりぶら下がり
ブランコのよう 揺れている

しのぎに手にした道具も新しい手触り教える
新しい悪意と温もり
新しい防御と負い目を

“それはずっとずっと先のお話です”と
夜ごと序章を書き直す

はしゃぎすぎの相槌で
探り合う会話とすれ違う
“俺は違う”と言いたそうな
チラシ配りの横をすり抜ける

かわしてくことで軽くなる
絶望と野望の真摯の
重心ばかり気をとられ
綱渡りする 探り足

ひかえに押さえた出会いも新しいざわめき届ける
新しい侮蔑と驚き
新しい安堵と嫉妬を

“それはきっときっといつかわかるのです”と
夜ごと自分に読み聞かす

モッブシーンの任意の点が抱えるものなど知れているけど

坂の下の賃貸に
新しい明かりが灯ってる
この街に越してきた夜に
缶ビール空けたメンツ、どうしてる?

ずらしてくことで見えてくる
限界と意外の針路の
穴を通りにコブ削る
ラクダの無謀 結ぶ糸

小さな暮らしを溢れた大きすぎる企てでも
新しい形に描けば
新しい彩りを放つ

“これはきっとずっと後でつながります”と
朝の日差しにつぶやいた

2 Comments

退会済み
2012/09/01
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こんにちは。

良いですね。

なんかもう、他に言うべきことは無いのだが。

私はそうではないが、「歌」は「歌う/創る 人」と切り離せない、と主張する(というか、感じてしまう)人達がいる。
というかむしろ多数派ですよね(笑
トシも関係ある、自分も十代の頃はそうだった気がする。

そういう人達にとっては、その関係性が感じられなかったり、感じられても「人」のイメージとかけ離れている作品は「歌」では無くなってしまう。
リアルな歌を求める、そんな彼らに(も)メタさんの世界を見てもらいたい。
そのために、この歌は素晴らしい水先案内人になると思います。
退会済み
2012/09/01
Delete
そうですね、私はどちらかというと作り物作り物した純然たる創作って感じの題材を扱うことが多いので、「歌は人なり」と思う人達にはあんまり興味を持って貰えないみたいです。まぁ、そうじゃない人達にもほとんど興味は持って貰えてないみたいですが(笑)。どこのサイトにいってもほとんどコメント貰えませんし。

私の場合、作詞や作曲は、人としてイケてない自分を忘れるための気晴らしなので、歌が人だったりすると悲しすぎて気晴らしとして意味を成さなくて、それで作り物作り物することになるわけなんですけども。十代の頃からずっとそうですね。私にとっては歌はダメダメなリアルを一瞬わすれさせてくれる三分間劇場。

でもこの詞は、大学を卒業してから就職後2、3年目ぐらいまでの自分の生活に材を取った内容です。珍しく。それでも「ラクダの無謀」とか分かり難い援用をしちゃったりするところが受けない原因なのかなぁと思ったり。「金持ちが神の国に入るよりも、らくだが針の穴を通る方がまだ易しい」を念頭に置いた詞句でした。
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