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退会済み 投稿 - 2011/10/08 更新 - 2011/11/20 5 Comments 328 Views
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kankan555
世界とは世界を装う悪質な悪戯なのか
僕等は演技の下手なサクラなのか

心の闇に浮かんで消える
使い古しのビジョン、レビジョン
二人は互いを歪めて写し
繰り返してく合わせ鏡

諦めるきっかけすらも
逃しちまった今は
リメイク版で間をつないでる

世界とは世界を象る手の込んだ贋作なのか
本物なんてはなから無かったのか

世界とは世界のつもりの重症の妄想狂か
僕等は狂った夢のカケラなのか

無理して作る感動でいい
ドライアイにはちょうど効く
CM中の数十秒は
それは確かに衝撃さ

見え透いた結末までの
手に取るような隘路を
笑えば負けのにらめっこする

世界はさ 世界にまかせて お医者さんごっこで遊ぼ?
無理だね どいつもみんな 患者志望さ

5 Comments

kankan555kankan555
2011/10/08
とっても好きです、この詞。
僕等を使ってるけど、やっぱり客観的に世界を見てる感じを受けます。
どことなく冷めた目線で綴るけど、なんか柔らかい空気感が漂う。

アマの自分が言うのもなんですけど、プロの作詞家になってもいいのでは?

退会済み
2011/10/09
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コメントありがとうございます。

客観的印象があるのは、語り手が自身の中に充実した主体を見出せてないからかもしれません。この作品は拭い切れない偽物感・まがいもの感を感覚的表現の羅列で漠然と綴った作品ですが、その偽物感は、実体として外部に存在する世界に由来するというよりは、世界を観察する主体の側の虚ろさの反映という気がします。主体的に生きる本物っぽい自分がいないから離人症的に外側から自分の抜け殻を見ているような感覚に陥って、その感覚が世界全般に投影されているのでしょう。

そうした投影の果てに見えてくる世界は全てがゴッコで真剣な痛みの無い生ぬるい状態でもあって、それが柔らかい空気感につながるのかなぁと思いました。谷川俊太郎の詩にある「普通ってのは真綿みたいな絶望の大量と/鉛みたいな希望の微量とが釣合ってる状態で」という一節における真綿みたいな絶望の柔らかさだと思います。

というのはまぁ半分冗談の駄法螺ですけども(笑)。

プロの作詞家、憧れますねぇ。私が若い頃は作詞・作曲分業制前提の専業作詞家が割りと活躍していた時期で、銀色夏生の「そして僕は途方に暮れる」とかムッチャしびれました。語り手が一人残された部屋が「あの頃の君の笑顔」で徐々に満たされていくシーンなんか感涙もので。さらに私が子供の頃まで遡れば、松本隆の「木綿のハンカチーフ」とか三分間劇場的大衆歌謡歌詞の傑作だと思いますね。まぁ松本隆はもともとは音楽やる人ですから専業作詞家かどうかは微妙ですけど。昨今は自分で書いた詞に自分で曲つけて自分で歌ってというのが主流ですから、若い人にはあの頃の作品はあまりピンとこないかもしれませんけど、専業作詞家の作品は、主観的情念・感性の垂れ流しよりも、理性的に構築された作品世界になる傾向が強くて、だから外しちゃうと小手先の技巧で作った嫌味な感じにもなるんですけど、はまると「至芸!」って感じでものすごくしびれます。そんな専業作詞家風歌詞を書けるようになってみたいものだなぁという憧れは今でもありますね。
kankan555kankan555
2011/10/09
2010年のオリコン年間ヒットチャートで、トップ30に限れば、シンガーソングライター系は3曲程度(?)で、後は職業作家っぽいですよ。
一頃より、世に出るチャンスは増えてるのでは・・時代は巡る・・です。

若い頃、デビュー前の石川あゆ子(アンルイス『WOMAN』の作詞家)の詞を拝見する機会がありました。とあるコンテストで優勝した詞ですが、他のトップアマとは一段レベルが違う衝撃がありました。meta_schemeさんの綴る言葉に、それと近い衝撃を感じてます。
退会済み
2011/10/09
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こんにちは。

すっきりした一直線の作りで、判りやすいですね。
いつものように気の効いたレトリックに満ちていて、らしいです。
でも、ラストのオチとかも効いてる、わりに、ちょっと平坦なイメージだな、と思って曲を聴いたら、なるほど、平らでいいのか。
曲は、失礼ながら、可もなく不可もなく、という感じでした。

職業作詞家かあ、なって欲しいですねえ。
というか、縮小を続ける音楽産業界、meta_schemeさんの歌詞に反応するような受容体を持たないことには、それこそもう、KPOPとリメイクでいいや、ってことになるのが見え見えで。
今こそ多様性と柔軟性が求められる時代ですぜ制作者の皆さん、と、ここで声をあげても届く可能性はゼロなので、よそで叫びます。

しかし「隘路」は難しかったぞ、どんだけ文学少年だったんだ(笑)
退会済み
2011/10/10
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コメントありがとうございます。

kankan555さんへ

最近のヒット曲はシンガーソングライター系ばかりなのかと思っていましたが、案外そうでもないんですね。私は職業作家のカチッとした完成度の歌詞も好きなのでちょっと安心しました。

lionbusさんへ

そう、なんかこの作品、平ったいんですよね。そこはちょっと失敗したかなと思います。相変わらずの単調なメロディーを思い浮かべながら感覚的に言葉を並べていったら何かのっぺりしたものになってしまいました。メロディーが平坦なのはいつもの通りなのですが、この詞、はっきりしたストーリーとかないので余計それが目立っちゃうのかもしれません。

隘路、漢字で見ると難しいですよね。私も入力してみて「え、こんな難しい字だったの?」って驚きました(笑)。
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