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退会済み 投稿 - 2011/05/20 更新 - 2011/11/20 2 Comments 336 Views
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それはいつでも
風の中
つかまる間際に身を翻す

冬の木立の
木々のあわいを
音も立てずに
駆け抜ける

変わらない日々に身を任せ
流される僕の夢に

君はときおり
現れる
咎めるような
眼差しで

凛と冷え込む
冬の空
枯れた芝生に霜の白

冬の公園
君は絵の様
ふれかけた手は
邪魔に見え

過ぎて行く時は優しげに
目配せで頷くけど

抗う意志が
綻びる頃
あの日の君が
首を振る

君も今頃
街の中
つまらぬ大人になってるだろに

僕が憶えた
最後の君は
咎めるような
眼差しで

2 Comments

SakSak
2011/05/25
こんにちは。

構成をかなり意識して作りこんであるな。って思いました。
言葉遣いにも気を使っていらっしゃるのが分かります。

その時々の心情で、ものの捉え方って変わりますけど、
この詞の風は冷たそうですね。
冬の風の冷たさを思い出しました。
退会済み
2011/05/28
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コメントありがとうございます。

構成はあまり意識して作りませんでした。メロディーと詞を並行で思い浮かべながら作ったらこうなりました。私は音楽的素養や知識がありません。そのせいか思い浮かぶメロディーはとても単純な反復構造になることが多いです。この詞の構成はその無意識な反復構造を反映した結果なのでしょう。A-S-B-Sを2回反復した上で、先頭にB-Sのかたまりをもう一個つけくわえた、単純な反復構造です。ただ、風の中にいた時の絵のような君と、街の中にいてつまらぬ大人になっているであろう君の意味的対称性は意識して作った構造性です。

風の冷たさを思い出したという指摘は私には意外でした。書いている時の私の念頭には風の冷たさは全く無かったからです。でも言われてみると、この詞の読み方として風の冷たさを想起するのはむしろ自然だろうと思いました。「凛と冷え込む/冬の空/枯れた芝生に霜の白」とありますから。私の念頭に風の冷たさが無かったのは、冬の公園を君が駆け抜けている当時よりも、日々の暮らしに流されている僕の夢の中でその場面が再現されている時点の方に気持ちが向いていたからです。駆け抜けている当時、「凛と~」の連にあるように、ひどく冷たい風が吹きすさんでいたのは作品世界内の歴史的事実なのですが、夢に出てくるその場面では、当時の肌を刺すような冷たさは捨象され、音すらもほとんど抜け落ちていてあたかも無声映画を見るようなのです。「音も立てずに」のくだりはその感じを表しています。夢の中での風は、吹き付けられている皮膚感覚によってではなく、風に揺れる木々の枝や風になびく君の髪などの映像によって認識されています。なので私の頭には風の冷たさがなかったのです。表現意図としては「音も立てずに」の部分の無声映画感覚の方が主眼だったのですが、表現効果としては「凛と~」の部分で描かれている歴史的事実の方が勝ってしまったようですね。意図による表現効果の制御という意味ではちょっと失敗だったようです。
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