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愚鈍にながる暮らしの中で
M1911A1 投稿 - 2023/11/11 更新 - 2023/11/14 1 Comments 0 Views
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乗り捨てられた箱バンの赤錆びたバンパー
壊れた乗車券箱と蝿が群がる干からびた蛇
ギターケースには日々憂鬱が堆積し続けて
だから背負ったそれはいつもほんのり温い


断片的な記憶と面影が理解を阻んで来る
待ったは通用しないから僕も待ったは聞かない
そう吐き捨てて速歩きで抜けるホームに
「嫌な事ばかり起こりやがって」と稚拙な苛立ち


鬱屈 蒙昧 台風が掠める岐阜の空
退屈 後悔 斎場から続々と身内の車列
様変わるあらゆるものに 手を振るだけ


空きテナントのまっさらな空虚を眺め
フードコートでは甘い匂いとしょっぱい匂い
皆、何が楽しくてそんなに笑っているだろう
僕は何が悲しくてそんな事を思ってるんだろう


LINEの通知とハヌマーンのリボルバー
鳴動する未来の足音に耳を澄ましてみれば
其処には避けては通れぬ悲惨な暮らしが佇んで
徐々に遠ざかるその足音に僕は戸惑っていた


停滞 衰退 値引きされた古い情熱
存在 虚勢 室本町の歩道橋から明日を展望
様変わるあらゆるものと 同じ速度で
僕も変わって行けたなら

追い付こうとして ただ追い付こうとして
様変わるあらゆるものに 触れていたくて
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1 Comments

kayumakayuma
2023/11/14
私の作品にも何回か触れて頂いて有難うございます。しかしあまり危険なものには、触れないことですね。
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