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黒塗りのタイヤの小さい
高そうな車
消えない傷を地面に
残して颯爽と走る
姿はあの人を思い出させる
夜のネオンに起こされて
重いまぶたを開けると
そこにはあなたがいた
私の初恋の人
ただいま
返事は帰ってこない
ただ広い部屋に私
ひとりぼっちだけど
泣いたことはない
一度も
けど今夜は酒の勢いもあってか
思い切り泣けそうよ
枕にタオルをかけて寝る
ららら
ネオン街にあなたが女と溶けていく
姿を見て思い知ったの
飾りっ気のない
私には覚悟がない
ってことを
空っぽのチューハイと
ビールの缶が散らばる
どれもこれも
アルコール9%
このまま溶けてしまいたい
溶けてしまいたい
あー
雨に紛れて流す涙は
少しだけ心地いい
誰もいない路地裏
あなたをまた見かけて
咄嗟に隠れた
私は滑稽でしょう
アルコール9%
アルコール9%
消せない痛みはどうすればいいの?
抱えていくしかないの?
あー
このまま
泡として消えていきたい
今夜も枕にタオルをかけて寝る
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