不意に吸う 霧の息
言葉が見え隠れして
大切な想い出さえ
上手に仕舞い込んでしまう
薄く消えそうな光だった
それは黒煙の中で 輝こうとしていた
燃える星ひとつ
想えない僕たちが
たどり着いたひとつの特異点
闇と番うあなたへ
孤独は完成系ですか
孤独が救済なのでしょうか
光からあなたへ あなたから私へ
霧は晴れない
晴れようともしない
放物線を描いて未来は古形へと揺れる
砂利を数えていた
ひとつひとつに名前をつけて
意味のない事だとしても
自分を保てるのだから
反射して鏡を貫いて
そうやって探し出した あなたの居場所
砕けた惑星が
最後に笑ったのはどうして
死んでしまう最後の瞬間だとして
闇を飲み込むあなたへ
言葉は届きませんが
言葉に込める事は出来ました
枯れない歌が在れば どんなに美しいのだろう
霧が尽きない
キリの無い幽明
明け方はすぐそこまで 迫ってるのに
毒だと知って喰らった
あとで一人だと分かった
それでも進むのは その先に何かがあるから
孤独の答案を広げた
途中式は塗りつぶされていた
僕らの求めた自由とは
あなたの信じた無明とは
闇と番うあなたへ
孤独は居心地がいいですか
笑っても 悩んでも
ひとりぼっちのあなたは自由ですか
闇を飲み込む僕らは
息苦しくても 身勝手でも
泣いても 怒っても
ふたりぼっちになりたくて
闇を知るあなたへ
孤独に飽きたのなら
あなたの残した毒を 僕も食べるから
そうやって作った音で
不滅の歌が歌えたのなら
それが完成系だと
笑って言える日と
明け方はすぐそこまで
闇の隣に。
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2021/09/28