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進んだり、止まったり、戻ったり
kabocha0230 投稿 - 2020/10/26 更新 - 2020/10/26 0 Comments 183 Views
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叶わない事があった 流れて見えなくなった
握りしめたおまじない このまま生きてゆける

涙目にふやけて 綻ぶ

暗み始めた 藤色の夕空が
浜を撫でて 肩を叩く
流木を呑む水平線 眺めやる
喉笛が未練を鳴らした

両手で掬っても 零れてゆく願いの海に
魅入られた私を 誰か攫って

何一つ叶わないような残酷さは此処には無くて
私の不甲斐なさが浮き上がるだけ
明日も穏やかに波打つ水面は 変わらないのに
今の私には耐えられない

夜が来ないように
思い出を焚べてゆく
潮風に煽られた
火の粉が焦がす

初めから ずっと痛かった
息が詰まって 溺れそうだった

それでも愛おしい
こんな浜辺さえ
消したい訳じゃない 
そんな筈がない

何一つ叶わないような残酷さは此処には無くて
私の不甲斐なさが浮き上がるだけ
明日も穏やかに波打つ水面は 変わらなくても
終われないよ まだ
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