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人を許すって難しいけど、許した方がラクですね。
kayuma 投稿 - 2020/10/24 更新 - 2020/11/16 0 Comments 128 Views
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 なおは、しげみの孤独な事情を聞いて、一度だけ許すことにした。
 友達のいない孤独な少女が、ワル男に狙われ、
犯罪を犯し、金のために利用され、犯罪者としての白い目で見られ
誰からも相手にされなくなり、孤立した状況に置かれ
自分に罪責感を感じるようになり、絶望したギリギリの
崖っぷち状態に立たされたところで ワル男にしなだれかかり
風俗に売り飛ばす。
 余りにもよくあるパターンである。

 僕はなおが、しげみが自殺未遂をはかったというのを聞いて
なお自身を泥棒扱いした挙句、なおの頬をビンタし
「私は少年院出よ。お前を待ち伏せしてしばきあげるぞ」と
脅した犯罪少女一歩手前のしげみを、許したという話を聞いて
なおの懐の深さに感心し、なかばリスペクトした。

 なお曰く「犯罪者に幸せな家庭の人は一人もいやしないというわ。
 私は、新たな犯罪を防ぐためにも、いろんな人の心を
 理解していきたいの」
 そうだな。
 人は誰でも、結果でしか判断されない。
 悪事を犯したら 悪者のレッテルを貼られ
そこから立ち上がることはほぼ不能。

 僕はなおに聞いてみた。
「なおって強いね。どうしたら、自分を傷つけ、
危害を加えたしげみみたいな相手を
許すことができるんだ?」
 なおは、十字架のペンダントを左手で
さわりながら答えた。
「私には、イエス様がついているの。
 イエス様は、私たち人類の罪の身代わりになり
 処刑道具である十字架にかかってくださったの」
 じゃあ、アクセサリー人気ナンバー1の
十字架は処刑道具だったのか。
「罪っていうと、犯罪を連想するけど
 人間にエゴイズムがある限り 人間は皆
罪人なの」
 なんとなく、わかる気がする。
 エゴイズム、自分だけが正しいと思い込み、
他者を受け付けないところから 争いが生じる。
 
 ふと、僕は今までの人生を振り返ってみた

 
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