作詞コミュニティ Gunjo Lyrics

　貧困家庭の僕に、毎日、味付けご飯をプレゼントしてくれる
クラスメートの彼女ーなおが、窮地に立たされている。
　なおが、同じクラスの女子ーしげみーからスカーフを借りて返さない
いわゆる、窃盗まがいのことをしているというのだ。
　
　なお曰く「確かにスカーフを借りたわ。でもそれは、しげみの方から
言い出したことであり、私は一度はお断りした筈よ。
　だけど、しげみが強引に言うから一日だけ借りて、翌日返したの。
　なのに、しげみは、私に貸したスカーフは、ある人からの借り物で
高価な二万円もするブランドグッズだと言い出したの。
　そんな話、まったく聞いてもないし、どう見てもブランドグッズの
高価なものには見えなかったわ」
　僕は直感した。これは、新手のゆすりではないか？　
多分、しげみはなおに、二万円ほど弁償してくれと強要するかも
しれない。
　なお曰く「しげみは私に『このままだと、相手の人に危害を
加えられるかもしれない。どうか私を助けると思って
五万円払ってほしい。お願い』などと、無茶苦茶なことを
言うのよ」
　やっぱりな。多分しげみのバックには、ワル男がついてるのかも
しれない。そして、しげみはそのワル男に半ば脅され、
貢がされているのだろう。
　
　僕はなおに忠告した。
「しげみが、五万円要求しても払う必要などないよ。
　あまり、しつこく言うなら、恐喝で警察に訴えると
　宣言してもいい」
　なおは、味付けご飯をくれた後で、無言でうなづいた。

　
　

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