不意に心をくすぐるような 背中で感じるあなたの声
襟と首筋の隙間から 6月が私を通り抜ける
理由があるわけじゃないから 言葉にならなくて悔しいな
制汗剤で閉じ込めた熱が 吐息になって宙を迷う
緩く結んだスニーカーの奥で遊ぶ親指
浮かせたかかとで 後ろの気配感じているの
等圧線を飛び越えて あなたの方から風が吹く
汗ばむ指と指の間 少しだけ広げて夏を待つ
あなたの手を待つ
いつでも追いついてくれるように 帰り道の歩幅は狭い
小さくこもりがちな語尾を
ひとつも聞き逃がさないように
ねえ 次の瞬間に声をかけられたなら
どんな顔して振り返ればいいのかな
彼方の空 夕立の予感 初夏のイタズラ 嫌いじゃない
描くのは軒下のシナリオ 急に口ずさむ恋の歌
可笑しいけど恋してた
雨の匂いは気のせいで……
等圧線を飛び越えて あなたの方から風が吹く
汗ばむ指と指の間 少しだけ広げて夏を待つ
放物線を描くように あなたの方から夏が来る
急かすように揺れるスカート
少し広がる私の歩幅
遠ざかるあなたの声
「また明日」振り向かずに 呟いた
襟と首筋の隙間から 6月が私を通り抜ける
理由があるわけじゃないから 言葉にならなくて悔しいな
制汗剤で閉じ込めた熱が 吐息になって宙を迷う
緩く結んだスニーカーの奥で遊ぶ親指
浮かせたかかとで 後ろの気配感じているの
等圧線を飛び越えて あなたの方から風が吹く
汗ばむ指と指の間 少しだけ広げて夏を待つ
あなたの手を待つ
いつでも追いついてくれるように 帰り道の歩幅は狭い
小さくこもりがちな語尾を
ひとつも聞き逃がさないように
ねえ 次の瞬間に声をかけられたなら
どんな顔して振り返ればいいのかな
彼方の空 夕立の予感 初夏のイタズラ 嫌いじゃない
描くのは軒下のシナリオ 急に口ずさむ恋の歌
可笑しいけど恋してた
雨の匂いは気のせいで……
等圧線を飛び越えて あなたの方から風が吹く
汗ばむ指と指の間 少しだけ広げて夏を待つ
放物線を描くように あなたの方から夏が来る
急かすように揺れるスカート
少し広がる私の歩幅
遠ざかるあなたの声
「また明日」振り向かずに 呟いた
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2020/06/16