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朱く燃ゆる空の下
後ろに伸びる影法師
小さな笹舟に火を灯す
花の化粧を纏った
貴方へ贈る手紙
どうか無事に届きますように
季節は巡り続け 気付けば共にした日々を
ひとり紡ぐ日々が追い越して 刹那を知る
ひぐらしが奏でる歌は いつかの褪せた思い出
掌から落とさないように そっと したためて
祭囃子の心地よさに揺れ それぞれの想いの中
今 水面へと流す
いっておいでと手を振る
宵に向かう舟の旅
逸る一途な様は 生き写しのよう
花の化粧を纏っても
儚く消えそうな灯り
どうか無事に届きますように
嗚呼 年老いていく 貴方を置いて
そちらの天気はどうですか 暑さは続きますが
素敵な夏を送れること 今年も祈っています
静かに遠退く灯りを
終わりまで見送った
この刹那 風景が愛しく思えるほど
絶えず心に微笑む
貴方へ送る手紙
どうか無事に届きますように
逢いにいきます 想いを乗せて
逢いにいきます 貴方が待つもとへと
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