新規登録 ログイン
 
utsusemi 投稿 - 2019/08/15 更新 - 2019/08/15 0 Comments 248 Views
good投票
まだこの作品をgoodと言った人はいません

朱く燃ゆる空の下
後ろに伸びる影法師
小さな笹舟に火を灯す

花の化粧を纏った
貴方へ贈る手紙
どうか無事に届きますように


季節は巡り続け 気付けば共にした日々を
ひとり紡ぐ日々が追い越して 刹那を知る

ひぐらしが奏でる歌は いつかの褪せた思い出
掌から落とさないように そっと したためて

祭囃子の心地よさに揺れ それぞれの想いの中
今 水面へと流す

いっておいでと手を振る
宵に向かう舟の旅
逸る一途な様は 生き写しのよう

花の化粧を纏っても
儚く消えそうな灯り
どうか無事に届きますように


嗚呼 年老いていく 貴方を置いて


そちらの天気はどうですか 暑さは続きますが
素敵な夏を送れること 今年も祈っています

静かに遠退く灯りを
終わりまで見送った
この刹那 風景が愛しく思えるほど

絶えず心に微笑む
貴方へ送る手紙
どうか無事に届きますように


逢いにいきます 想いを乗せて

逢いにいきます 貴方が待つもとへと
タグ : [ 編集 ]

0 Comments

Add a comment - 1000文字以内でご入力下さい。HTMLタグは使えません。
コメントを投稿するにはログインして下さい。初めての方は無料のユーザー登録を行って下さい。
ログイン 新規登録