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溺れるだけ溺れても 底は見えないなぁ。
qon00423 投稿 - 2019/06/16 更新 - 2019/06/16 0 Comments 166 Views
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夜人魚




冗談だって言われちゃった どうしようもない思考は蚊帳の外 ネオンを泳ぐ私は闇夜に溶けるの

あぶくを集めちゃって その肺はまだ動いてる
逆境を匂わせる事由は この声と引き換えの蠱惑へ

同情的偶像と背徳係数を織り交ぜて ケチャップ塗ってホラ上品に噛り付いて
感情を貼り付けたのっぺらぼうさん こんにちは

どうしようもない この夜 依る 因る 憑る に


渇かいた身体を引きずって一人夜の街を泳いでいるの
チカチカ光る三色点灯をゆらゆらゆらゆら歩いているの
モノクロの横断歩道をあても無く泳ぐ私は名も無き人魚
浮かんだこの身を汚して
明日なんか来なくていいと 望んだ声も出せない

そんな私は 夜人魚




後悔なんてされちゃった ああ言えばこう言う味覚は窓の外 水底を泳ぐ私は人並みに隠れるの

涙を流しちゃって その悲しみはまだ続いてる
佳境を匂わせる現状が この手足と引き換えても足りないよ

優劣損得上品な民主主義を押し付けて その裏 私たちを皿に並べるだけで
咀嚼もほどほどに切り開かれた臓物が 飛び散ってもあなたは片付けてすらくれないの

一人で立ち上がれないほど 傷 絆 kiss 疵 もう


エラを掻きむしって 呼吸しようともがいているの
愛(エサ)が欲しくって水面に顔を出して許しを乞うの
小さい鉢にお遊び程度に泳がせられる私は名も無
き人魚
食い千切られたこの身は腐って
なんの糧にもならずに朽ちてく 夜の水底へ

こんな私は 夜人魚




こんなに思っていても世話すらされずに捨てられちゃうの
鑑賞用のレッテルだけ貼られて泳ぐだけの私は
存在価値すらあやふやなだけの名も無き人魚
あなたの手のひらで踊って
嗤われるだけで見てはくれない 声も出せずに

もっと私を見てほしいの もっと私に触ってほしいの
形骸的感情に苛まれ辿り着いた先は 何もないケースで
今日も壊れる感情を振り撒いて必死に泳ぐ名も無き人魚
今更期待もしないけど 今までもこれからも

あぶくの首輪で縛るあなただけの



夜人魚
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