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utsusemi 投稿 - 2019/05/07 更新 - 2019/05/07 0 Comments 249 Views
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黒く歪んだ森の中 うずくまって光を嘔吐した
どうやって来たかも解らない ここが何処なのかも解らない

何を犠牲にしたか 数えるほど余裕がなくなって
助けを乞うにも 「甘え」だと突き放す声が蘇るようで
思い通りじゃなくても ただ休まる場所があれば良いのに
生と死の銃口を突きつけられ 急いで汚く濁った光を飲み込んだ


彷徨い続けた夜霧 重い鎖が心臓を縛った
帰る路を探していたのに もう帰りたくないと思うばかり

何を間違えたか 心当たりを上げても切りがない
薬で癒せるのなら きっとそれは全てを忘れたときだけ
いくら疲れ果てても 強制的な明日に鞭打たれて
捻じ曲がった人格に「救い」の二文字はあまりにも遠く


幼い影が目の前を過ぎる いずれ捨てるとは知らない夢を抱え
振り返ってこちらを見つめる その瞳は純粋な刃物のような黒
嗚呼 許してくれ 嗚呼 許してくれ
何度もあの子を殺め 生き長らえていく不治の病


あきらめれば これいじょう くるしまないのに
あるくことしかできない からだになってしまった
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