後、ひとつき さよなら平成
羨望の時代を生きたよ あなたと 羨望のこの時代に生きたよ 胸焦がして
どうにもならないこともあるって それがやっと腑に落ちた
誰かがくだした決断にも苦悩の跡が 分かる頃に 言葉をなくし
突然 引き戻される生死を分けた緊迫の場面
あの時 確かに 愛されていた事 もう それだけで十分だ
静かに耳を澄ませて 心ざわめき鎮めて 時代の呼吸を聞いていたよ
体中に流れる命の源流たどれは 胸張ってまた 一から歩きだせる
同情されて喜べるほど 誰しも皆 不幸じゃない
もどかしい思いを抱えて気づく 日々の幸せはそれぞれ違う ぬくもりを孕んでる
偶然 再会する なぜ今こんな時にかぎって
誰かと生きるべき運命の証明なら それだって理由になる
暮れゆく黄昏を浴び 若き日の父の面影 祖母が何度も呼び間違える名前を
正す事を止して うなづき返事返せば 追いかけた背中も近くなった
怒号の中に埋もれた かすかに僕を呼ぶ声 時代は脈拍を上げていたよ
我先にと群がる 人混みに押されながら 必死で掴かもうとしていた夢も
陽炎のように燃え尽きたけれど
激動の世の流れを 抗ったこの定めを 遡っても また ここにたどり着くなら
懸命に生きた日々の喜びを悲しみを もう一度抱き留めようと思う
静かに耳を澄ませて心ざわめき鎮めて時代の呼吸を聞いていたよ
体中に流れる命の源流たどれは 途絶えることない誇りは生きてる
羨望の時代を生きたよ あなたと 羨望のこの時代に生きたよ 胸焦がして
5 Comments
2019/03/31
2019/04/01
羨望の時代という言葉に、具体的な時間の括りはないです。
2019/04/02
「脈拍」とタイトルにあるようにあたたかい温度が伝わるようです。
暮れゆく黄昏を浴び 若き日の父の面影
祖母が何度も呼び間違える名前を 正す事を止して
うなづき返事返せば 追いかけた背中も近くなった
↑年月を費やしたドラマを感じました。
読了後に自分の体温もあがったような気がします。
2019/04/04
コメントありがとうございます。
情景を思い浮かべていただけて嬉しいです。
2023/02/18