熱の篭るひと呼吸が
泥んこにまみれて微笑んだ
巨大な砂場に生まれ落ちた
一瞬の夏へようこそ
恐るべき力で愛を呼ぶ
こころの握力を持っている
僕らは空に近づくたび
その力をゆるめていくのに
こんなに小さな囁きが
たった一つの真実みたい
あの日君の眼差しに触れた
それはもうキスをするよりも
抱きしめるよりも
熱が咲いた赤のような
たましいをさらけて泣いていた
蝶々が言霊を抱きしめる
永遠の夏へようこそ
恐るべき世界で愛を知る
こころの音叉を震わせては
僕らは空へ近づこうと
靴ばかり変えていく
こんなに小さな脈動が
たった一つの人生みたい
あの日君の産声に触れた
それはもう名を呼ぶよりも
愛を誓うよりも
こんなに小さな囁きが
たった一つの真実なんだ
21gを切り分けて
ひとくち飲み込んだ君は
口を拭いもせず
透明のまま 笑った
6 Comments
2018/07/10
何と言うか、きれいごとでもなく、ひねくれてもなく、
率直な視点で見てる景色みたいな表現に、引き込まれました。
やっぱり、すごいですね。
2018/07/11
2018/07/11
どこを取っても良いですが、サビの、〜よりも、で止めて明確な描写をしないところなんかもテクニカルで流石だなと思いました。
2018/07/16
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2018/07/16
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2018/07/16
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