前作と同様に、三年ほど前のメモに書かれていた一言をタイトルにしました。言葉だけ残してほっとくあたりが自分らしいですが、解読する未来の私の気持ちにもなってほしい。
母さんがひろげた手を
掴み歩く夕間暮れ
愛は満ちるばかりなのに
孤独を抱える みんなあわれ
生きていくしかないのです
ラジオの周波数のように
白紙でしかない人生に
絵筆を抱え立ちすくむ
愛を揮(ふる)えない言い訳に
色褪せたがる みんなあわれ
生きていくしかないのです
ミルクの一滴のように
ありもしない副音声に
怯え生きるわたしたち
空は白んで輝くのに
夜をほしがる みんなあわれ
生きていくしかないのです
真夜中の信号機のように
4 Comments
2018/02/25
2018/02/27
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2018/03/01
雪凪さんの詞には“らしさ”がありますよね。ラジオもミルクも信号機も、痒いとこに手が届くな〜って感じで、胸にストンと入ってきました。
2018/03/03
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