空を仰げば油彩の雲
水分の足りない夏だった
ベタつく汗に伏せていたら
隣の君が密やかに呟いた
幾人もの君の話
声も性格も記憶もかき混ざる
嘘か本当か今でも分からない
ただ傷つけたくなくて頷いた
乱反射の君は 夏空
白い雲のように千切れて
いつも本当の自分を探していた
隣に佇むだけの私
空を仰げば水彩の雨
渇いた笑顔ばかりの君だった
教室の水槽を覗いてはつつく
横顔をよく覚えている
幾人もの君の話
不意に感じた違和感に瞬いたとき
はじめましてと笑った
あの日の寒気が忘れられない
乱反射の君は 煌めく
氷菓ように溶けそうで
いつも誰より明日に怯えていた
共食いと言った放課後の夕日
何日も不在の椅子
蝉の抜け殻のようだった
君の知らない君との日々
夏が来るたびに思い出す
幾人もの君の話
次に会うとき私が呼ぶ名は
正しく君を指すだろうか
胸の痛みが忘れられない
乱反射の君は 夏空
白い雲のように千切れて
いつも本当の居場所を探していた
隣に佇むだけの私
君は今どこにいますか
水分の足りない夏だった
ベタつく汗に伏せていたら
隣の君が密やかに呟いた
幾人もの君の話
声も性格も記憶もかき混ざる
嘘か本当か今でも分からない
ただ傷つけたくなくて頷いた
乱反射の君は 夏空
白い雲のように千切れて
いつも本当の自分を探していた
隣に佇むだけの私
空を仰げば水彩の雨
渇いた笑顔ばかりの君だった
教室の水槽を覗いてはつつく
横顔をよく覚えている
幾人もの君の話
不意に感じた違和感に瞬いたとき
はじめましてと笑った
あの日の寒気が忘れられない
乱反射の君は 煌めく
氷菓ように溶けそうで
いつも誰より明日に怯えていた
共食いと言った放課後の夕日
何日も不在の椅子
蝉の抜け殻のようだった
君の知らない君との日々
夏が来るたびに思い出す
幾人もの君の話
次に会うとき私が呼ぶ名は
正しく君を指すだろうか
胸の痛みが忘れられない
乱反射の君は 夏空
白い雲のように千切れて
いつも本当の居場所を探していた
隣に佇むだけの私
君は今どこにいますか
10 Comments
2018/01/29
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2018/01/30
雰囲気ばっちりですし、タイトルも良かったです。
2018/01/30
教室の水槽を覗いてはつつく
横顔をよく覚えている
こういった何気無い描写が本当に秀逸で、グッと世界観に引き寄せられました。
乱反射の君は 夏空
このサビの始まりもめちゃくちゃ好きです。
やっぱり、すごい実力の持ち主なんですねぇ。
2018/01/31
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2018/01/31
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2018/01/31
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2018/01/31
必要以上に抽象化せず、押し付けない程度に具体化している。
そのバランスによって、
ゆっくりとこの作品の中の心情がしみ込んで
いつの間にか世界観に取り込まれている。
そんな風に感じました。
2018/02/03
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2018/02/04
言葉がストレートに入ってきます。
夏の甘酸っぱい感じのメロディーを作ってみました。
https://www.youtube.com/watch?v=ZMlUeLBwIxI
2018/02/04
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