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スペース空いてるのが伯母だと思っていただければ。短い文でまとめるのは文才皆無な私にはきついみたいです
caiendula 投稿 - 2017/05/26 更新 - 2017/05/26 0 Comments 311 Views
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"世界で一番綺麗なのは私よ"

トントントン 山奥に聞きなれないノック音が響き渡る
「お嬢さん、道に迷ってしまって道を聞きたいの」
季節はずれの黒いコートを着た老婆は笑った
「ここら辺に流れる小川に水を汲みに来たのよ」
久々に来て道に迷ったらしいわ

それならこの道を下って行けば着くはずよ
「改めてお礼に来ます」
できれば見たくもないその顔 嘘には嘘で返すの

二人が出会ってしまった 運命の悪戯かしら
悪魔が微笑むの きっと奴は敵だよって

※毒々しいほど真っ赤なリンゴ これを食べたらイケナイ
脳内にサイレンが鳴り響く 後でゆっくり頂きます
最悪の結末にはさせないの そこまで無用心じゃないわ
そうでしょ?私の・・・


少し白々しい そんなこと気にしないわとドアを叩く
『こんな山奥にどうしたんですか?』って
不思議そうな顔 忘れたこともないこの顔を見に来た
言われた道を下って行くの 私がここに来たって踏みしめて
また今度来るからね 私の愛しい・・・

「この間はありがとう」 嘘に嘘を重ねたわ
きっとこの子は気づいてない
穢れを知らなそうな笑顔浮かべて 汚したくなるわ

真っ赤で美味しそうなリンゴね 今食べて欲しいのに
お礼にあげるって 赤い可愛いさくらんぼ

※何を考えてるの 無垢な笑顔は狂気染みてた
私のリンゴをさり気なく置いたの 分かってたの?
これが毒リンゴだって 私が何者かって 一枚上手だった
あぁそうか 私はこれで・・・

※私のが上だったのよ 気づいてたわ伯母様
薄い記憶の中から探し出したの 母を殺した人を
幼いながらに覚えてたのよ 真っ赤な母と光る刃
いつまでも 乳飲み子じゃないわ

※お前を殺せば私が世界で一番綺麗だって
お城から奪った魔法の鏡は言ったの 確かに
右も左も分からないぐらい 小さいお前の記憶
母の仇の私の顔 覚えてたのね



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