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ちょっと難しいかもしれません。要約すると、死んでしまった彼女を想うあまりに作り出してしまった「ニンゲン」の幻想です。彼女は「神様」になっていました。
hasewo2525 投稿 - 2010/09/30 更新 - 2011/11/10 0 Comments 421 Views
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神様、手のひらの上に
小さな雲を乗せました
みるみる内に、形ができ
それは「ニンゲン」と呼ばれました。

神様、小さく言いました
「1つだけ願いを言ってごらん」
ニンゲンは胸に手を当てて
「鼓動が欲しい」と言いました。

神様、優しく言いました
「他に欲しいものはあるかい?」
ニンゲンは顔に手を当てて
「表情が欲しい」と言いました。

ねぇ?
覚えてる?もう忘れてる?
君の隣は、空っぽだったっけ?
何か懐かしい、心が熱い。
大切な何かを忘れてる。

神様、笑顔で言いました
「足りないものはもうないのかい?」
ニンゲンは静かに目を瞑って
「無いです、ありがとう」と言いました。

神様、少し悲しそうに
「大事なモノを思い出せるかい?」
ニンゲンは大きく首を振り
「思い出せない」と泣きました。

ねぇ?
覚えてる?もう忘れてる?
君の隣にあった温もりを
何か苦しいよ、胸が熱い。
僕はどうすれば、いいんだろう。

神様、両手を差し伸べて
「君の道はこの向こうだよ」と
ニンゲンは俯いたまま動かずに
「涙が欲しい」と言いました。

神様、ニンゲンの手をとって
ニンゲンと同じ大きさになり、
優しく、小さく、言いました。
「わたしをまだ、思い出せないかな?」


ああ、


僕は今までどうして、思い出せなかったんだ。
あの頃の記憶固めて閉じ込めていたんだ。
君が隣で笑うことが嬉しかった。
だから消えないでくれ!と何度も願ったんだ。


「大丈夫、私はここにいるよ」
神様、抱きしめて言いました。
僕はそっと抱き返して、

「大好き。」

そう言って、消えました。
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