作詞コミュニティ Gunjo Lyrics

[1]

お父さんが　僕の生まれた日に　買ってきた桜の苗木
最初の頃は早く大きくなるように　一生懸命水やりを欠かさなかった
家族みんなで行ったお花見の　あの大木のように立派になるように
毎日、毎日　大きくなるように大切にした

中学生になっても咲かない桜　次第に世話もしなくなっていた
代わりにお父さんが　育てることが日課となり
僕は家の中でゲームをして　外に出るのが面倒くさくなっていった

何時の間にか　子供のころの夢を忘れて　少しずつ大きくなってしまうのかな
僕が大人になった時　父親が病気になり臨終の際に言った言葉
桜の木が大きくなるのを　お前と見ることは出来ないが　好きな女性と結婚して
子供が生まれたら　桜の木を植えてやるんだぞと言ってくれた

葬式のあとに立ち寄った　思い出の場所の桜並木
小さい頃から見ていた薄桃色の　花びらがひらひらと目の前を覆っていく
柔らかな光の中で　父の背が見えた気がした
これからの未来につまずくことだらけだけど　大きなあなたを追いかければ
そんな不安も消えていくだろう

[2]

遠い日に　約束された夢　百本の桜並木が
僕の住む家の周りに咲き　しっかりと根を張り人々を見守る
春には多くの笑い声を　この地にいつでも運んで来てくれる
毎年、毎年　この季節が愛おしい

おじいちゃんのおじいちゃんの時代から　受け継がれていった想いが
僕の子供にもまた　話せることが出来たこと
うれしくて、うれしくて小さな　君の身体のぬくもりを夫婦で感じているよ

何時の頃も　変わらない想いがあってそして　守られていった絆の数だけいま
この瞬間があるのだと　桜の木々を見てあなた達に伝えたいこの時
この場所で生まれ私たちが　このいのちを授かることが　出来たことへの必然を
ともに感じられる　確かな鼓動をこの手に抱いて

ベランダから見た富士山はうっすらと　白く雪化粧して澄んだ青空は
巡る季節の移ろいを表すように　一足ずつ前に1年の時を告げる
おすわりして遊ぶ手には　おばあちゃんのお手玉さん
器用に投げてはひろい満面の笑みを向け　母の声に無邪気に答える
そんなわが子を誇らしくおもう

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