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蠢く 蠢く
ざわざわ ざわざわ
すぐそばにあるようで 見つからない
薄暗い 夜の中
懐中電灯の 電池はもう無い
仄暗い 闇の底
手を伸ばして 手を伸ばして
僕は探す 蟲を探す
僕の周りは 真っ暗で 何も見えない
いつかこの手が届くまで
小さな蟲か 大きな蟲か
それすらわからないまま
僕は疲れた 僕は疲れた
真っ直ぐ進んでも
方向を変えても
まだ見つからない
暗中模索 暗蟲模索
どうして どうして
僕は探してるの
曖昧すぎて 曖昧すぎて
それがわかれば それがわかれば
懐中電灯の ライトがつくかな
唖々 ひとりきり
僕は ひとりきり
世界を手前から見てみよう
なにかが わかった
気がしてる
そして届いた
蟲の羽根
世界が晴れる 晴れ渡る
蟲の姿が よく見える
追いついた 追いついた
大きくて 小さい
蟲の眼(まなこ)
片手でつかんで
握りつぶした
世界が動く 止まらず走る
完成した世界が 僕の思う方へ
蟲はいない 蟲はいない
僕はまた書く 世界を描く
そしてまた
だんだんと だんだんと
世界は闇の中へ
そして僕は再び蟲 - バグ - を探す
6 Comments
2013/02/23
色んなもので捉えられると思うので
>どうして どうして
>僕は探してるの
>曖昧すぎて 曖昧すぎて
>それがわかれば それがわかれば
>懐中電灯の ライトがつくかな
この部分めっちゃ好きです(^-^)/
2013/02/24
タイトルからうまいですね。
読んでいると、自分の心の中も蠢いてざわざわしてきましたw
詞の主人公が模索している様子が伝わってきました。
模索しているものは、小さくて見つけにくいけど存在感は大きい、
タチの悪い何かなのかなぁと思いました。
最初は薄暗く手探りで蟲を探していて、
段々明るくなり虫に手が届き握りつぶして消滅させて、
次の蟲を探しにいって、
詞の始めからまた模索を繰り返すような構成も面白かったです。
世界を違う角度から見たことがきっかけで、
暗闇が晴れ目標を仕留めることができるのは、
日常生活でもよくあることだなぁと思いました。
手前から世界を見るまでは、
「僕」がどんな視点で見ていたのかも気になりました^^
2013/02/24
この詩の解説をもうしちゃいますね!
この詩は、一言でいうと『プログラマがコードを書いている中でバグ(意図しないエラーのようなもの)を探している様』を描いたものです。
プログラマーは日々Terminalという黒い画面に白い文字を打ち込んでいく作業をしているんですが、(正確に言うとその文字は言語によってハイライトされる)その黒い画面の中でプログラマがバグを見つけてfix(バグを取り除くこと)している様子を詩にしてみました。(ちなみに僕は趣味でプログラミングをしてます)
夜であり闇の底という表現は真っ黒な画面のTerminalのことを指しています
世界はコードのことですね。プログラマが書いている、プログラムになる文字列のことです。
最後の
「世界が動く 止まらず走る
完成した世界が 僕の思う方へ」
というフレーズで『世界が走る』という表現をしていますが、
プログラマではコードが動くことを『コードが走る』と言ったりします。
自分が書いたコードでバグを発見し潰して、発見し潰して、そしてまたあたらしくコードを書いていく…という作業を延々としているんですね!
(続く)
2013/02/24
まなもさんが好きと言ってくれた、
「どうして どうして
僕は探してるの
曖昧すぎて 曖昧すぎて
それがわかれば それがわかれば
懐中電灯の ライトがつくかな」
というフレーズは、バグを見つけるのが難しすぎて何を探しているのか忘れることがあるからです(笑)
そこで『世界を手前から見る』ってどういうことなのか、と疑問が沸くかと思いますが、これは非常に専門的な知識になるのでやめておきます(笑)
単純に言うと、コードから見つけるのではなく、「デバッガ」というバグを見つける専用のソフトウェアでバグを探しているよーというようなかんじです。
『低レイヤ』という意味がわかる方がいらっしゃいますかねぇ(笑)
僕は蟲が大嫌いです
バグもそうですが…
しかし人間がコードを書く以上バグが生まれるのは仕方ないことなので
僕達プログラマは今日もバグを探しては潰しています。
2013/02/24
バグって言う言葉が最後の行に出てきて、
「え、バグってゲームとかに起こるあれ?」って思ってたんです・・・w
全然そういう知識がないので変な解釈しちゃいました(´・ω・`)
解説ありがとうございました^^
そういう詞だとわかって少しスッキリしましたw
2013/02/25
心がざわざわと疼くような感じがします。
ざわざわ ざわざわ
すぐそばにあるようで 見つからない
このフレーズが自分は好きでした^^
暗い感じの詞だけど、ただ悲しいだけではなくて
ちゃんと「世界を描く」というようなことも書いてあって
どこか明るいすごく良い作品だと思います。