作詞コミュニティ Gunjo Lyrics

貴方が寡黙になってから私の時が止まり
しとしと降る雨落ちで濡らされ
雨音で思い出す
｢あなかまに響く貴方の声｣

黙然とする貴方を横目に
人形相手に気散じをして
心が痛まぬからと
床柱に叩きつける

【限りある道から終にゆく道へ】

月明かりが照らし出す
壁に映る獣の影絵
｢揃いも揃って這いずり回って!｣
｢きゃひひ!｣と泣き笑い叫ぶ

言葉を忘れたかのように(人言?)
｢アナタ!アナタ!アナタ!｣と
呼びつけている
人形がゆらら

【沈黙は最大の罪】

朧げな家を取り囲む僧の群れを見た
(祈りを捧げ念仏を唱えている)
貴方を吊り床にかけて
語勢をあげて坊主を睨む

｢ダレモクルナ!｣

｢愚禿共ニ私ノ幸せセワ悉皆ニモヤラヌ!｣
｢急げや急げ!四十九日になる前に｣
(僅かだ･･･)
｢大丈夫!貴方だけは必ず守ル!｣
誰にも渡さない･･･
神様にも絶対!

貴方と共に暮らした生活を夢見て
けれども返事無し
生きている･･･
それだけで良かった･･･
だけど人としての何かを
忘れてしまった･･･

また出てきた面隠しが!!!

朧げな家を取り囲む僧の群れ達は
現世を迷い見果てぬ
霊を沈める為に現れ
窓に映る鬼は叫ぶ
｢キエロ!キエロ!キエロ!｣
刻々と次第に染まり行く黒い塊

子供心は無垢に残酷で
大人では出来ぬ事をする
｢こ～れこれこれを落とすとどぉなるのぉ?｣
地面に叩きつけられた
狐・狗・狸・さ・ん

過去帳に記載されていた
貴方の名前
｢そ、そうこれは嘘に違いない!｣
大丈夫!貴方は誰にも殺させない!
例え神様でも!!!

｢愚禿共ニ扮シタ死神共ニナドニ騙サレヌ!｣
｢彷徨える魂を救済しなくては!｣
(あと僅かに過ぎない)
過去帳を手にした狐狗狸は笑う
｢踊れや!踊れ!這いずり回って!｣

嗚呼崩れていく私の幸せが
嗚呼戻ってくる私の厭世が

それは悦楽とした破顔で嘯いていた

貴方との家庭を築き
確かな幸せを感じて
今ではどうだろう?

残るは貴方と人形だけ
現実は残酷
夢の一つも叶いはしない
不幸と共に踊る

廃墟に聳え立つのは人形と何か
月日が流れ腐敗された人型は
兎にも角にも醜い姿となる
狐狗狸さんの楽しい遊戯も
刻々と終わりを告げる

もういいかい?
もう少し
もういいかい?
もう十分!
さぁ!目覚めろ

｢貴方さえ居れば何れ幸せが訪れる｣
今にも泣き出しそうな顔で笑む
恰も吊るさてれいた
目玉だけがこっちを見ていた･･･

あれ?
貴方の顔も口も全てみんなみーんな
全部無い

タグ : [ 編集 ]