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愛が溢れ過ぎてドロドロで大変な事になっているお話です。 何卒宜しくお願いします。
退会済み 投稿 - 2012/05/16 更新 - 2012/06/30 0 Comments 556 Views
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貴方が緘口になってから家が陋宅となり
しとしと降る雨落ちで濡らされ
雨音で思い出す「あなかまに響く貴方の声」

黙然とする貴方を横目に
人形相手に気散じをして
心が痛まぬから遮二無二に床柱に叩きつける

限りある道から終にゆく道へ
(即ち死から死へ)

僧達が気疎い家を囲む
祈りを捧げ念仏を唱えている
貴方を吊り床にかけて
語勢をあげて坊主を睨む

「誰も来るな!」

「愚禿共に私の天禄は悉皆誰にもやらぬ!」
「急げや急げ!四十九日になる前に」
嗚呼崩れていく私の幸せが
嗚呼戻ってくる私の厭世が

それは悦楽とした破顔で嘯いていた

貴方の子が欲しかった
幸せな家庭が欲しかった
願いが届かないよ神様

恰も吊るされた目玉だけが私を見ていた

あれ?
貴方の顔も口も全てみんなみーんな
全部無い
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