女性の、とても繊細で複雑で、複雑で複雑な心境を綴りました
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月
A
乾いた夜空が
眼を熱くする
各々の悲しみを
誤魔化す耳鳴り
B
こちらを覗く
銀色の蝶々
私の瞼に丸く
お月様 揶揄う
S
ああ と貴方の指
私の身体たどる
怯える素肌の傍ら
光る想いが淋しく
いいの と抱えた
A
ざわつく姿が
言葉を詰まらせる
刺々の滴るを
言い合うしがらみ
B
あちらを紛う
銀色の蝶々
近くの海辺に丸く
お月様 揺蕩う
S
ああ と誰かの腕
私の身体なぞる
震える口許飛び交う
募る涙が侘しく
いいの と抱えた
C
泣いた どこかで
流れていく 流れていく
そして ああ ああ
S
ああ と貴方の指
私の身体たどる
怯える素肌の傍ら
光る想いが淋しく
いいの と抱えた
*********
各々=それぞれ
揶揄う=からかう
揺蕩う=たゆたう
紛う=まがう
刺々=きらきら
口許=くちもと
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