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お久しぶりです。つらい日々も、いつかはあの日があって良かったと振り返られるようにと願いを込めて作りました。
退会済み 投稿 - 2011/12/07 更新 - 2011/12/13 2 Comments 600 Views
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苦しさは突然訪れる
かりそめの温もりを抱(いだ)くのは
もうやめにしないか

切り離れたうねりの世界から
星の砂を採るように優しさを
結わえては解いた

小石を蹴とばせば
アスファルトの上 弾け飛ぶ
この瞳に映るのは
どこまでが本当か

痛みも夢も伝わらずに
本棚に押し戻された思い出は
もうこの掌に収まることなく
腰を下ろした


言葉の海は河原の君にまで
届かない 峠から下りてくる
息は聴こえても

赤く儚げに
西方(にしかた)の空へ落ちる影
蹴りとばした小石に
つまづいて気付いた

拭えずにいたこの涙で
ポケットのハンカチーフに包まれた
幸せを洗い流せば
あの日が終わる


痛みも夢も伝わらずに
本棚に押し戻された思い出は
もうこの掌に収まることなく
腰を下ろした
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2 Comments

em15em15
2011/12/12
タイトルから詞中の言葉選び、風景の描き方などが、徹底して作品の雰囲気を壊さないよう統一されていて、素敵だなぁと思いました。
特に気に入ったフレーズは「かりそめの温もり」というやつで、これに引っ張られるように最後まで読んだくらいです。
他にも「本棚」や「ハンカチーフ」など具体的な物が、まるでセピア色の景色を描いているようでいて、叙情的な趣をも滲ませていて、良いなぁと思います。
ただ、一言にあるような「あの日があって良かった」というような前向きな心情はあまり感じられなかった点が、残念でした。
退会済み
2011/12/13
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>>em15さん

コメントありがとうございます。
改めて自分で読みなおしてみた所、確かに仰る通りです。
初めに詩全体のイメージがあってそこから言葉にしていったのですが、どうやら作り終わった時にはそのイメージが消えかかってしまっていたのかもしれません。
これではいけませんね。

また、詩の雰囲気、フレーズを良く思っていただいたようで嬉しいです。これからの励みにさせていただきます。
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