ひび割れた“新世界”が空っぽの渡り廊下で鳴る
帰宅しない帰宅部員 プールを見下ろしてる
西の空いろどってた終わる夏の輝きも
最後のひとはけが今 青に変わる
黒く波打つ水の中
ゴーグルの人魚は一人
自分のリズム探すよに
背泳ぎでながす
暗く艶めき うねる面(おも)
人魚の腕はゆっくりと
まるで慈しむように
水をかいてゆく
他人のペースで笑えずに昼はいつでも一人で食べる
肩越しのクスクスが背中を固くする
借りた言葉 話すなら いっそ声など捨ててしまおう
でも今のあたしもあたしのパロディーみたい…
黒く波打つ水の中
ゴーグルの人魚は一人
自分のリズム探すよに
背泳ぎでながす
水の言葉を聞いている
水にやさしく抱かれてる
人の言葉の茨から
守ってくれている
ゴーグル越し人魚が見上げる最初の星
帰宅しない帰宅部員 それを想像してる
この窓辺とプールを隔てる長い距離と
二人わかつ無関係 ぼんやり想ってる
黒く波打つ水の中
ゴーグルの人魚は一人
自分のリズム探すよに
背泳ぎでながす
分かちあえない悲しみを
それぞれだいて暮らしてく
彼女は彼女の傷を生き
彼は彼の日々を病む
黒く波打つ水の中
ゴーグルの人魚は一人
自分のリズム探すよに
背泳ぎでながす
暗く艶めき うねる面
人魚の腕はゆっくりと
まるで慈しむように
水をかいてゆく
ひび割れた“新世界”が空っぽの校庭を横切る
同じ音がつつんでる まじわらぬ痛みを
帰宅しない帰宅部員 プールを見下ろしてる
西の空いろどってた終わる夏の輝きも
最後のひとはけが今 青に変わる
黒く波打つ水の中
ゴーグルの人魚は一人
自分のリズム探すよに
背泳ぎでながす
暗く艶めき うねる面(おも)
人魚の腕はゆっくりと
まるで慈しむように
水をかいてゆく
他人のペースで笑えずに昼はいつでも一人で食べる
肩越しのクスクスが背中を固くする
借りた言葉 話すなら いっそ声など捨ててしまおう
でも今のあたしもあたしのパロディーみたい…
黒く波打つ水の中
ゴーグルの人魚は一人
自分のリズム探すよに
背泳ぎでながす
水の言葉を聞いている
水にやさしく抱かれてる
人の言葉の茨から
守ってくれている
ゴーグル越し人魚が見上げる最初の星
帰宅しない帰宅部員 それを想像してる
この窓辺とプールを隔てる長い距離と
二人わかつ無関係 ぼんやり想ってる
黒く波打つ水の中
ゴーグルの人魚は一人
自分のリズム探すよに
背泳ぎでながす
分かちあえない悲しみを
それぞれだいて暮らしてく
彼女は彼女の傷を生き
彼は彼の日々を病む
黒く波打つ水の中
ゴーグルの人魚は一人
自分のリズム探すよに
背泳ぎでながす
暗く艶めき うねる面
人魚の腕はゆっくりと
まるで慈しむように
水をかいてゆく
ひび割れた“新世界”が空っぽの校庭を横切る
同じ音がつつんでる まじわらぬ痛みを
6 Comments
2011/09/17
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歌詞はあいかわらず達者です、ここに書き込むレベルじゃない(笑
人魚と帰宅部員の描写の比率、一読したイメージだと8:2ってかんじでしょうか、7:3か6:4くらいまで持っていくほうが、普通というか、「歌」になりやすいのにな、と思いましたが。チカラで読ませちゃってるんで、これはこれで良し。
ただし、今回、曲というかアレンジ(=使用ソフトのコード付けアルゴリズム、なのかしら)にはだいぶ文句があります。が、このサイトには相応しくないので、詳細は省きます、一言だけいうと、悪い意味でポップすぎると思う。
2011/09/18
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そうですね、人魚:帰宅部員は8:2ぐらいです。はっきりした表現意図があってその比率にしたわけでもないのですが、帰宅部員に中学生時代の自分をモデルにしている部分が大きかったので、詳しく描き込むのが恥ずかしかったのかもしれません。言われてみると7:3か6:4くらいにする方が確実に意図した効果を得られて堅実でしょうね。どちらか片方だけに登場人物を絞らず人魚と帰宅部員という構図にしたのは作品世界に立体感を与えるためですから、そういう意味では両者の比率がある程度拮抗した方が立体視効果を確実に見込みやすいでしょう。
アレンジだめですかorz。使用ソフトのコード付けアルゴリズムのせいではないです。これは全部の音を自力で打ち込んだものですから。動画の方の最後のクレジットで「編曲/メタスキーマ」となっているのが自力打ち込みしたもので、「編曲/Singer Song Writer 8.0 VS +メタスキーマ」となっているのが使用ソフトのプリセットアレンジデータをコピペしたものです。さらっとした地味なJ-POPっぽいのを作りたかったのですが、結果はこれになってしまいました。意図を実現するには編曲のセンスと知識が無さ過ぎたようです。
2011/09/21
曲の方は、Aメロはスピッツみたいで良いと思いますが、サビはBメロかなと思ってたらサビだったって感じです。・・詞先で作られてるなら、曲先で作られた方が豊かになるかもです。
アレンジは、ドラムパターンをAとサビで変化させるだけでも、印象は違ってくると思いますよ。
2011/09/23
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やっぱりスピッツのメロをパクッたのバレバレですか(笑)。スピッツの「ロビンソン」の出だしをパクってAメロにしました。メタスキーマにはこう聞こえた「ロビンソン」の出だし、みたいな感じです。
サビがちょっと盛り上がりに欠けましたか。どうも私の思い浮かべるメロディーは、平板で、ドラマチックな高揚感に欠けるようです。詞とメロディーを同時に思い浮かべながら作ることが多くて、どちらかというと詞の側の論理を優先してメロを考えていて、メロの方は鼻歌的に発想するだけということが多いので、それで平板になってしまうのかなと思います。曲先という作り方はほとんどしたことがないです。確かに、詞の論理に足をひっぱられない分、曲想などが豊かなものになりそうですね。
ドラムパターンについてはお恥ずかしい限りです。最初から最後まで全部おなじって、それはやっぱり普通の人が聴いたら、それはないでしょ、って思いますよね。なんか、どう変化させたら良いのかまるで思いつかなくて同一パターン反復ですませてしまいました。
2011/09/23
この作品、すごく好きです!ショートフィルム、見てるみたいです。
構成がきちんとあり、雰囲気もきちんとあり、文字の質量もきちんとあるけど、説明的すぎない。
丁寧に作られた、理想的な詞の形だなあ、と思います。
個人的には、帰宅部員の比率は、これくらいの方が好きです。
私の場合は、この書かれ方だと、彼への想像がすごくかきたてられます。
最終、どちらかと言うと彼よりの目線で読み終えるので、
人魚が(すいません、いい意味で…)多分、読み始めよりも、美化されました。
その起伏が、全体、決して事件性に富んではないのに
この作品の世界観が、この二人だけで完結されるような、濃さになった気がします。
ショートフィルムぽい、て書いたんですけど、
コミックっぽい感じもします。
要は、映像や絵になってるものって、感情的なところを言葉にしなくても
表情や空気感で、それとなく分かると思うんですけど、
この詞もそうで、想像させるのびしろや、空白がありつつ
でも、輪郭がぶれていない、という感じがしました。
だから、比率がどちらかに寄ってても、ある種、味になるかな、と…。
同比率だと、分かりやすくなる分、若干、犠牲になる何かが、ある気がします。
(すいません、その何か、が上手く言葉にできないんですが…。
(情緒…とか、雰囲気…なのかなあ。曖昧さ、そのものかもしれません。)
でも、その「何か」と「わかりやすさ」って、多分、
共存が難しいもののような気もします。)
ただ、私も、詞のイメージよりも、曲がポップ寄りな感じはしました。
でも、このあたりは好みもありますもんね…コメ難しいですが、
日常を書きながら、どこか、日常との隔たりを感じるこの作品には
もう少し無機質(…というとまた、御幣はあるんですが…^^;淡々、かなあ…。)
な曲のイメージを受けるところはありました。
長文乱文、失礼しましたm(_ _;)m
2011/09/23
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この歌詞は映画的な作りを狙ったところがあるのでショートフィルムぽいという感想はとても嬉しいです。例えば、最初の2行とかは、書いた私の頭の中では、まず最初に校内放送用のスピーカーが画面に映って、スピーカーから下校放送の「新世界」という曲がひびわれた音色で流れていて、カメラがやや引くとそのスピーカーが付いている場所は放課後の渡り廊下で、誰もいなくて、カメラが廊下を進んでいって一つの教室の中に入っていくと窓辺に帰宅部員がいて、その視線の先をカメラが追うとプールがあって、みたいな構想になっています。それが読んでいる人に伝わるのかはかなり不安だったのですが、ショートフィルムぽいと言っていただけて、そこそこ意図は実現できたのかもと安心しました。
帰宅部員目線で読み終えたので人魚が美化されたというコメントも嬉しかったです。人魚本人の主観から言うと、教室で浮いててけっこうつらい学校生活を送っていて、その人魚の一人称だけで書くと、うまくいってない・つらいだけになるのですが、彼女をちょっと離れたところから仄かな想いを寄せて見ている少年がいて、その少年の眼には、うまくいってない彼女の姿もそれなり魅力的に映っているんだよ、という構図にしたかったのです。その方がわずかばかりでも救いの要素があるような気がしたので。で、ぶっちゃけその少年の姿というのが中学校時代の自分の経験をネタにしてるので、恥ずかしくてあまり描き込めなくて、結果、人魚と帰宅部員はこの比率になりました。lionbusさんのコメントを読んで、あぁ、言われてみるともうちょっと比率近くした方が「帰宅部員の目から見ると」の立体視効果が確実になるのかも、と考えたのですが、帰宅部員目線で読み終えたというコメントをいただいて、あぁ、意図は実現できてるかも、結果オーライかなと思いました。
曲はやはりアレなようですねorz。私的には淡々と進む地味なポップの雰囲気を狙ったのですが、なんか皆さんのコメントを拝見しているとあまりかんばしくないようで…。曲作りは難しいなぁと思いました。