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「ぬれかみを」「おくちまで」「やんや!」
asakist 投稿 - 2024/10/18 更新 - 2024/10/18 0 Comments 58 Views
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─それは鼠か─
どこぞなく
それは病の山野
陽は至当
朽葉のあわいにて斃す

「いのちとは狼藉か」

済度模し
骨は風化に乱る
陽に悖る
新芽のあわいにて萌す

「否、果報だとも」

或は

─お顔はこの目に見られないが、きっと笑われているのだろう─
「ぬれかみを」
「おくちまで」
「やんや!」

宿報だ

─さぞかし熱心なお坊さま方なのであろう─
「応化なり!」
「ご奉拝!」
「謹んで!」
「源よ!!」

─猫はその様面白かったようで、坊主の真似事をしなさる─
「にゃあにゃあん!」
「にゃんとまあ!」
「食べにゃいの?」
「奉拝にゃ!」

白火の燻る原初に立ち還り
ひとつと
ふたつと
彼の明滅の出所を探ってはみるのだが

ある日和に生きるものは鳴き
ある時節に止まるものは念じ
万象がまるで意味を成しているかのように蠢くのを
不思議な心地のままに見つめ直すのだ



意味などない

生きることに

意味などまるでない

本当だ

偽りなく

本当だ

今日は楽しかった

だからなんだ

それが意味か

今日は悲しかった

それがなんだ

だから意味か

何をし何を乞い何を願い何を償い

何が生まれて無意味

何が死んで無意味

意味などない

本当だ

意味などまるでない

お前は無意味だ

まるで意味などない



それだ

それこそが

それだけのことが

いのちなのだ



光だ
あまりにも強い
すべてを見晴らす
陽の光

─やつがれのおもい、とつとつと─
彼の御手に
照らされているものだから
誰もが泣き
誰もが朽ち
明滅せざるを得ない
いるのだと
そう叫んでも

世は獄
先も後もない
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