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─それは鼠か─
どこぞなく
それは病の山野
陽は至当
朽葉のあわいにて斃す
「いのちとは狼藉か」
済度模し
骨は風化に乱る
陽に悖る
新芽のあわいにて萌す
「否、果報だとも」
或は
─お顔はこの目に見られないが、きっと笑われているのだろう─
「ぬれかみを」
「おくちまで」
「やんや!」
宿報だ
─さぞかし熱心なお坊さま方なのであろう─
「応化なり!」
「ご奉拝!」
「謹んで!」
「源よ!!」
─猫はその様面白かったようで、坊主の真似事をしなさる─
「にゃあにゃあん!」
「にゃんとまあ!」
「食べにゃいの?」
「奉拝にゃ!」
白火の燻る原初に立ち還り
ひとつと
ふたつと
彼の明滅の出所を探ってはみるのだが
ある日和に生きるものは鳴き
ある時節に止まるものは念じ
万象がまるで意味を成しているかのように蠢くのを
不思議な心地のままに見つめ直すのだ
が
意味などない
生きることに
意味などまるでない
本当だ
偽りなく
本当だ
今日は楽しかった
だからなんだ
それが意味か
今日は悲しかった
それがなんだ
だから意味か
何をし何を乞い何を願い何を償い
何が生まれて無意味
何が死んで無意味
意味などない
本当だ
意味などまるでない
お前は無意味だ
まるで意味などない
無
それだ
それこそが
それだけのことが
いのちなのだ
光だ
あまりにも強い
すべてを見晴らす
陽の光
─やつがれのおもい、とつとつと─
彼の御手に
照らされているものだから
誰もが泣き
誰もが朽ち
明滅せざるを得ない
いるのだと
そう叫んでも
世は獄
先も後もない
どこぞなく
それは病の山野
陽は至当
朽葉のあわいにて斃す
「いのちとは狼藉か」
済度模し
骨は風化に乱る
陽に悖る
新芽のあわいにて萌す
「否、果報だとも」
或は
─お顔はこの目に見られないが、きっと笑われているのだろう─
「ぬれかみを」
「おくちまで」
「やんや!」
宿報だ
─さぞかし熱心なお坊さま方なのであろう─
「応化なり!」
「ご奉拝!」
「謹んで!」
「源よ!!」
─猫はその様面白かったようで、坊主の真似事をしなさる─
「にゃあにゃあん!」
「にゃんとまあ!」
「食べにゃいの?」
「奉拝にゃ!」
白火の燻る原初に立ち還り
ひとつと
ふたつと
彼の明滅の出所を探ってはみるのだが
ある日和に生きるものは鳴き
ある時節に止まるものは念じ
万象がまるで意味を成しているかのように蠢くのを
不思議な心地のままに見つめ直すのだ
が
意味などない
生きることに
意味などまるでない
本当だ
偽りなく
本当だ
今日は楽しかった
だからなんだ
それが意味か
今日は悲しかった
それがなんだ
だから意味か
何をし何を乞い何を願い何を償い
何が生まれて無意味
何が死んで無意味
意味などない
本当だ
意味などまるでない
お前は無意味だ
まるで意味などない
無
それだ
それこそが
それだけのことが
いのちなのだ
光だ
あまりにも強い
すべてを見晴らす
陽の光
─やつがれのおもい、とつとつと─
彼の御手に
照らされているものだから
誰もが泣き
誰もが朽ち
明滅せざるを得ない
いるのだと
そう叫んでも
世は獄
先も後もない
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