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両のこの手で抱ききれぬ
asakist 投稿 - 2024/05/05 更新 - 2024/05/05 0 Comments 121 Views
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星に浸したローブで
夜空を歩く
寄る辺なき子らの亡骸に

睡れる一夜を届けに

風が失くした言葉を
翅にするたび
どこまでも深い暗闇で

光れる祈りを背に灯す

両のこの手で抱ききれぬ
悲しみが月に被さって
愛することを隠そうと
暗がる夢には天の陽が昇る

たとえ世界が変わらないとしても


花は千切れて訪う
地に伏すように
並べてあるはずの幸福に

触れ得ぬ幼き繭のため

両のこの目で見守れぬ
魂が蝶に羽化をして
愛されたいと青く舞い
焔の幻疾く消えて静か

けして世界を変えれないとしても


両のこの手で抱き締める
悲しみよ月を満たすもの
愛することは苦しくも
飛び立つ命は天の陽に昇る

いつか世界が変わる日を信じて
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