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口付けさえ躊躇いなく出来てしまう私
asakist 投稿 - 2023/02/26 更新 - 2023/02/26 0 Comments 100 Views
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翡翠の小壜
燻らせる紫毒
涙に代わり
貴方へと流す

日々の随に潜む闇
愛の光を引き立てる

それが怖い
殺め得ぬように
私の手が作り変わるように思えるから
いまも怖い
貴方失って
空になる私
死を乞うのが

後追う毒など
一滴すらない


いつも優しい
蒼玉の目つき
最期に見せた
惝怳の無色

事切れる前私だけ
映してくれた羨望と

それが怖い
私が逝くとき
貴方の目を想いながら虚空を眺めるの
とても怖い
二度と動かない
貴方だった肉
口の端から

紫色の雫が
囁く言葉が


とても怖い
いつもと変わらぬ
口付けさえ躊躇いなく出来てしまう私
それが怖い
この命疾うに
貴方へと捧げ
空の私

後追う毒へと
恋と名付けよう
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