あゝ夜に恋焦がれる
もはやこれは習性のよう
交差点の明滅
雑踏のさざめき
君の声を想い出す
「見えないものがあるから
より美しいと思うの」
盲目な彼女はいう
それがまるで真実かのように
放たれた光は、輪郭をぼかして
一層、影を肥やしていく
あゝ夜に回帰していく
もはやこれは必然の一つ
「何処にいたって
何をしていたって孤独だ」
飛び立つ鳥たちに問う
一人取り残されたみたいな
寂しそうな君の笑顔が
一層、僕を焦がしていく
瞳を閉じれば
微かに宿る余燼
「忘れないでね」
そう独りごちた
瞼の裏、彼女が映る
まるでそこには居ないかのように
あゝ夜に恋焦がれるのはきっと
君に会いたいからか
なんて
2 Comments
2022/12/22
「見えないものがあるから
より美しいと思うの」 若い頃はみんなそんな感じで
だんだん そうじゃなくなって行くのが 嬉しいやら 悲しいやらです(笑)
2022/12/22
ありがとうございます!
確かに、対象年齢若めなのかな?笑
まあでも大人になってからのこの言葉っていうのも素敵だなぁって思います!