物静かな二月とポエジー
お喋りな君とふたり
冴えない生活を糧に
今日も軋むアパート
階段下の雪だるま
存外、綺麗な顔してた
揺蕩うような月も
冬枯れ間近
あゝ言葉は出なかった
言いたいことはなかった
言わなきゃいけない事があった
それでも言葉は出なかった
物憂げな街とエレジー
夕立と僕はずぶ濡れ
閑話休題と雨宿り
さよならできない幸せと
鍵のかからないドアも
案外、どうって事はない
誰かがいるのが
当たり前になってた事
あゝ言葉は出なかった
言いたいことはなかった
言わなきゃいけない事があった
それでも言葉は出なかった
あゝ言葉にしたくなかった
言わなきゃいけなかった
言い出せない言葉なら
生まれてこなきゃよかった
階段下の雪だるま
いつの間にか居なくなってた
知らない間に、もう
冬枯れだった
4 Comments
2022/12/08
2022/12/09
ありがとうございます。お久しぶりです!
言葉にしないでもわかるよね?みたいな文化がありますよね、日本は特に。
2022/12/15
前後の描写を取り込んだスーパーフレーズですねっ!
こんな表現があったか・・。
他を寄せ付けない雰囲気が漂います^^
2022/12/16
ありがとうございます。
冬の静けさと、言葉が減っていく二人を描いていますが、
雪だるまの擦り減っていく感じと相まって捉えていただけると嬉しいです。