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放流開始のサイレン。
道路沿いの窓。
網戸から聴こえてくる音に混ざって
水よりも柔らかい感覚で
滑り込ませた中指薬指。
さっきまで笑ってたのに、
いきなり夜になる。
風のないわりに うるさくて、
夏の日 休日の窓。
温度の話してた数分前より
指よりも素っ気ない感覚で
混ぜ込んだ赤と黄色と青色。
さっきまで笑ってたのに、
いきなり夜になる。
歩道橋を降りて
上と下が黒で
散歩帰りみたいな顔をした。
放課後みたいな土曜日。
灯りは白くて、
散歩帰りに違いなかった。
半分だけ大人なのに、
肌寒くて
子供の頃と同じように
目を閉じて眠りたくて。
卒業したら東京に行く君が、
思い出すことが何か考えて眠れない。
二人 いきなり夜になる。
きっと、いきなり夜になる。
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