雨の夜空に 鳴り響く電話のベル
きみはいつも おぼろげに 囁いて
不安にあえぐ こんな日々ならいっそ
ほとばしる快楽 めぐる脳裏に
身を任せてみたい
ダメだ これ以上は踏み込めない
理性の世界に 戻れなくなるから
優柔不断な僕を笑うなり何なり
好き放題に弄べばいいだろう
力のない シャワールームの温もりで
恋しさ全て 流せるものと 思っていた
裏切りなんて今さら 痛くも痒くもない
ホントに愛しい人を 捨てるよりかは
よっぽどマシだ
ダメだ これ以上は進めない
数えきれない罪を 重ねてきたのに
無意識なうちに またひとつ
罪深さをひたすらに増していく
代わり映えしない街 きみは喧騒の中に
手を伸ばして 飲み込まれて 消える
可愛らしい兎より どちらかといえば猛獣
天秤は壊れて 獲物は逃げた
あとは飢えた身だけ
どうしても 踏み込めなかった
世界を敵に回しても 愛していたはずが
まるで何かに縛られるように
この手も足も 届くことはなくて
きっと しあわせだったんだろう
たったひとときの夢は芝居の種
もしきみが 全て忘れてしまっても
不埒な夜の記憶を 僕は忘れない
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