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ああ 朝焼けだ 寝静まりが終わる
どこからともなく きみの声も聞こえるような
雑音には弱すぎる心情が この街の昼を嫌う
身体と真反対の暮らしを 望まれているみたいだ
夜明けに生きるクラリスは
人々の目覚めと共に姿を消し
眠りを知ればまた どこからかやって来る
まるで僕の望みのように 手を伸ばしてくる
ああ 白夜だ 平穏は変わらなくとも
いてもたっても 落ち着いてもいられなくなって
真っ白な視界を振り払い 今日を生きてみるよ
体と真反対の暮らしなど 耐えられるはずないから
夜明けに生きるクラリスは
誰かに救いを授けていくらしい
この目で見えるものではないと 噂する
あの人だかりの影にも 映し出される
夢を見たようだ 気付かぬうちに記憶の中へ
じっとしていられずに 一目散に
夜明けに生きるクラリスは
人々の目覚めと共に姿を消し
眠りを知ればまた まるで僕の望みを
知ってか知らずか 手を伸ばしてきた
夜明けを知らないクラリスを
その手をとって僕は連れ出した
美しい音色と共に街を駆けて 煌めく
心と遥かな望みを ふりまいた
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