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窓枠のスクリーン
観客は花瓶と君と僕で
夜闇にぱちぱちと弾ける灯りが
一つずつ消えてゆく
無機質と 営みと
無関心と その癖ひどい感傷とで
水浸しの目蓋の裏
いつまでも寂しい残像
そんなことを君が言っていたと
不意に思い出した時
枯れた花瓶に気付いた
失くしたもの 手のひらの外で所詮
忘れるだけのもの
色 温度 心の反応
花屋に行けば 咲き乱れた姿
こんな部屋でごめんね
萎びた茎から滴る青臭さ
面影もない筈の香りに
言葉だけが乗っている
またいつか海へ行こう
麦わら帽子に花飾りを差して
柔らかな飛沫を上げる
波打ち際を歩こうね
脳裏の景観 映写機の中
顔のない君は笑っているようだった
二人がけのソファ どこにだって幻
部屋に吹き込む風から
生きた香りはしなくて
心地よいがらんどうに
約束はもうない
観客は花瓶と君と僕で
夜闇にぱちぱちと弾ける灯りが
一つずつ消えてゆく
無機質と 営みと
無関心と その癖ひどい感傷とで
水浸しの目蓋の裏
いつまでも寂しい残像
そんなことを君が言っていたと
不意に思い出した時
枯れた花瓶に気付いた
失くしたもの 手のひらの外で所詮
忘れるだけのもの
色 温度 心の反応
花屋に行けば 咲き乱れた姿
こんな部屋でごめんね
萎びた茎から滴る青臭さ
面影もない筈の香りに
言葉だけが乗っている
またいつか海へ行こう
麦わら帽子に花飾りを差して
柔らかな飛沫を上げる
波打ち際を歩こうね
脳裏の景観 映写機の中
顔のない君は笑っているようだった
二人がけのソファ どこにだって幻
部屋に吹き込む風から
生きた香りはしなくて
心地よいがらんどうに
約束はもうない
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2021/04/14