名前の知らない鳥が鳴いている
不思議な声で鳴いている
誰も返すこともなく
独り鳴いている
彼は(彼女は)孤独に勝てるだろうか
遠くで小さな声で応えている
あちらこちらで小さな声で応えている
色々な鳥が
独りじゃないよと
応えている
彼には(彼女には)
家族もいたし
兄弟もいた
ただどこかではぐれて
今、独り鳴いている
皆、孤独を知っている
孤独の辛さを知っている
それでも違うことを
受け入れず
孤独を生み出している
名前の知らない鳥は
いつか出会える友を探し
飛び立って行く
どこかに同じ名前の鳥がいて
同じように
不思議な声で
豊かな花咲き乱れる土地で
仲良く歌うことを
僕は思う
0 Comments