黎明の数だけ
移ろう街並みがある
敏感なしじまと
心配症な私のこと
置いてけぼり食らったような夜が明けたら
たぶんきっと
前を向いていけると高を括って
真綿のような雪も
こうやって汚れる
溶けていく
その儚さに意味を
見出そうとすること自体が
言い訳みたいだ
素知らぬ顔でまた
君と初めまして
できたらいいのにな
後悔した分だけ
降り積もった思い出の数
皮肉なもんだよな
こればっかりは溶けていかない
機械仕掛けの月が一周して十二を指したら
慕情を曝け出すような
夜にはなれないんだ
照らし出された影は
どうにも頼りない
明けていく
乱れた足跡にすら
見透かされてしまう私
ほんとバカみたいだ
素知らぬ顔で
まだ君が好きなんだよなって
そう、言えたらいい
のにな
黎明の数だけ
移ろう街並みがある
春はもうすぐそこに
そうやって
騙して
1 Comments
2021/05/07
なんかこう、少し湿っている感じがしてすごく好き。
この言葉の温度感がコントロールできる人って即ち歌詞を書くのが上手い人だと思うんですが
やっぱり読んでいて楽しいです。
>真綿のような雪も
>こうやって汚れる
>溶けていく
この言葉のチョイス!素敵です!
久しぶりにコメントを書くと、なかなか上手く表現できない笑