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白い荒野で一人歌う少女のお話
0526 投稿 - 2011/01/31 更新 - 2011/11/08 0 Comments 545 Views
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ねえ どうしたの?
泣いているの?
ねえ どうして?
一体 どうして?
こんなにも 空は広いのに
ここには なにも 無いのに

動かない 時計の針と
歌うような 誰かの記憶
聞こえないものと
写真の中の 思い出
「もういいよ だってほら 精一杯がんばったから」

いつも泣いていた 誰かの声が
ふと枯れて 消えた

歌い続ける 私の声は
いつも いつも 嗚咽混じりで
歌い続ける 私の声が
「もう疲れた」と泣いていた
赤い呼気から 懐かしいにおい

思うのいつか 「さよなら」なんて 言えたらと
見えない探し物 手探りで一人

歌い続けた この言葉には
中身がないと 呟いた 小さな声で
歌い続けた この歌は
死んでいた 諦めたまま 泣きじゃくる
膝をつく
「ありがとう、おやすみなさい」
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