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孤独という器は
なんと美しいことだろう
底から響く
悲しい音は
どこか澄んでいる
同じ時を注ぎ
乾杯をし
飲み干すと
その冷たさが心地良い
烈しい炎に灼かれた器は
色を変え
独りを
怖れず
寂寥の海を背泳ぎで
星を眺め
夜に目が慣れるように
見えなかったものが見えてくる
始まりと終わりを
独りで結ぶ
その強さを持ち合わせて
やっと
独つの器は
何も零さず
同じ時を乾杯できる
捏ねくられ
熱され
重なるように
割れないように
孤独を分け合い
捏ねくられ
熱され
大きな器となる
独り君から離れるともう
独つの器には戻れない
それを
怖れず
寂寥の海を背泳ぎで
星を眺め
夜に目が慣れるように
君を知ることを
一つの楽しみとして
始まりと終わりを
結ぶ
孤独に慣れ
故郷を離れ
どこかで土に還る
美しい器だったと
誰かがそっと触れ
悲しい音は
どこか澄んでいる
2 Comments
2020/08/24
2020/08/25