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人の人生は、出会いによって決まりますね。
kayuma 投稿 - 2020/08/03 更新 - 2020/08/03 0 Comments 156 Views
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明男は、僕のおかんの経営する喫茶店を
勉強部屋代わりにしていたのだが
母親が行方不明になり、悩んでいる最中 喫茶店の男性客から
居場所を教えられた。
耳をそばだてるわけにはいかないので、メモ書きを渡された。
なんとそれは、新宿歌舞伎町のある〇興業などと書かれていた。
要するに風俗に行くことになったのだ。
原因はまあ 借金だろう。
男に騙されたのだろうか? 

明男は、メモ書きを見た途端に ワーッと奇声をあげて
店を出た
それが僕が堅気だった明男を見た最後だった
その翌日 明男は親戚に引き取られるという理由で
転校していった

それから五年後、僕は高校を卒業して
調理師学校に入学した
やはり おかんの経営する喫茶店の後継ぎをしたいと同時に
別の飲食店で調理の修行をしたかったからである

夏休み 僕が地元の商店街を歩いていると
高校の同級生だった由岐が暗い表情で歩いていたので
僕は 自分の店に誘った
すると 人相の悪い眉毛の上に666と見慣れぬタトゥをいれた
男が入って来て 隅の席にドカリと座り タバコあると言ったが
向かいの菓子屋に置いていますと返答すると 
何の注文もせずに席を立ち、それ以来帰って来なかった
見覚えのある目尻のほくろがあったが
あれは確かに明男 明男に違いない!

由岐は明男を見るなり、表情がこわばった
明男と由岐の間に 何があったのか?
嫌な予感が僕の頭上を駆け巡った。



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