一歩ずつ 取り返しのつかない足場を踏み躙りながら
それでも今日がからっぽなら 永遠にそのままさ
もういいじゃないか
電話口で君は言った
夏が奪うもの
澄んだ空気と気力 それから安らぎ
命が奪うもの
生きる理由と その他のすべて
熱で粘つく街を泳いだ
がたがたのアスファルトを
蹴り出す足が宙に浮かぶ時間は
不安で気が触れそう
雑草がなびいて君へと煽る
ぐちゃぐちゃに崩れた気持ちを
伝え尽くすだけの膨大な時間は
用意したつもりだった
結局間に合わなかったけれど
言葉の意味を通り過ぎたら
気持ちにまで届く気がした
君が順番を抜かした理由を
そうやってずっと考えた
何一つ生み出さない毎日に
浪費されるだけの自分を
臆面もなく愛する歪んだ表情が
僕は好きだった
晴天に走る飛行機雲が
虚しい手首を皮肉ってくる
蝉の嘲笑も 僕よりも濁った筈の
君が居ないせいだ
夏が奪うもの
すべて
命が奪うもの
すべて
君と汚れあった時間だけが
僕のすべてなんだ
ぶよぶよと青い臭いを掻き分けて
嘔吐くくらいの甘さを探す
最後の約束をしたじゃないか
香水まみれのベッドの上で
愛してるって言ったじゃないか
愛してるって言ったじゃないか
それでも今日がからっぽなら 永遠にそのままさ
もういいじゃないか
電話口で君は言った
夏が奪うもの
澄んだ空気と気力 それから安らぎ
命が奪うもの
生きる理由と その他のすべて
熱で粘つく街を泳いだ
がたがたのアスファルトを
蹴り出す足が宙に浮かぶ時間は
不安で気が触れそう
雑草がなびいて君へと煽る
ぐちゃぐちゃに崩れた気持ちを
伝え尽くすだけの膨大な時間は
用意したつもりだった
結局間に合わなかったけれど
言葉の意味を通り過ぎたら
気持ちにまで届く気がした
君が順番を抜かした理由を
そうやってずっと考えた
何一つ生み出さない毎日に
浪費されるだけの自分を
臆面もなく愛する歪んだ表情が
僕は好きだった
晴天に走る飛行機雲が
虚しい手首を皮肉ってくる
蝉の嘲笑も 僕よりも濁った筈の
君が居ないせいだ
夏が奪うもの
すべて
命が奪うもの
すべて
君と汚れあった時間だけが
僕のすべてなんだ
ぶよぶよと青い臭いを掻き分けて
嘔吐くくらいの甘さを探す
最後の約束をしたじゃないか
香水まみれのベッドの上で
愛してるって言ったじゃないか
愛してるって言ったじゃないか
2 Comments
2020/07/30
うまく言えないですけど、素敵な作品だと思いました。
2020/08/11
2週間越しになりますが、コメントのお返事をさせていただきます。
ご感想ありがとうございます。
不安を肩代わりしてもらうために書いた詞ですが、なにか伝わるものがあったなら幸いです。とても嬉しいです。