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大通り裏ネオン街
aozora0900 投稿 - 2020/07/25 更新 - 2020/07/25 0 Comments 378 Views
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ねえ 愛を頂戴
あたし誰からも愛されていないの
無骨でいい その大きな掌で
あたしを撫でて
いかれた頭から爪先まで

そう それでいいわ
ずっとあたしを見ていて
物騒で 野蛮な愛の刃物で
あたしをなでて この衣
ゆっくりと剥いでいって

鬱し夜なのね
お化粧直し
振り向いたら骸
あたしはここにいない
だから抱き締めて 強く

悲しくて 寂しいの
風が吹けば凍えて
ずっと一緒にいたい
ずっと一緒にいたい
あなたを愛していたい

掠れるまで鳴いた
けれども 雨音に風鳴りに
掻き消されて消える
あなたの返事は
いつの日か無くなっていたの


ねえ どこに行ったの
あたしを深く愛したあなたは
あたしを置いて 一人にして
どこかで平気顔してる
そう思って顔を上げた

ああ 視線の先
見つけた 大通り裏ネオン街
こんな夜中に誰かと歩いて
どこへ行くのかしら……
どこへ行くのかしら

うつし世なおし
憎いあの子を
この朱い紐で縛って
しまいこんでしまいたい
その隣はあたしの場所だから


苦しくて悔しい
甘くて痛い
棘も飲み込んで味わうのが
極上の蜜
この愛の障害もきっとスパイス
味わい深くしてゆくでしょう


悲しくて 寂しいの
風が吹けば凍えて
ずっと一緒にいたい
ずっと一緒にいたい
あなたを愛していたい

掠れるまで鳴いた
けれども 騒音に雑踏に
掻き消されて消える
あなたの呼応は
いつの日か無くなっていたの

待っていてね
すぐに見つけるわ
愛し愛されるあたしたちの
純愛を阻むのは
いつだって
偏愛の彼女よ

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