新規登録 ログイン
心の想は 遥かな空を巡り、僕は辿り着く
mirage 投稿 - 2020/07/16 更新 - 2020/07/16 0 Comments 336 Views
good投票
まだこの作品をgoodと言った人はいません





溶け合う心
満たされないと思っていた
プラスティックの中に仕舞い込んだ
鮮やかなままのふたり



最後の時間が近付くと
何方からとなく足取りは重く
離れたくない なんて 意地悪な我儘

夜の重力が一段と強いからだって
交わす言葉もなく流れていく
「貴方に出逢えて良かった」
無言は心地良い だから、もう喋らないで



溶け合う頃には満たされてしまう
約束が在った筈だ
胸を焦がしてしまう程の告白が
未だに眺めている 君が昇った天の蓋を
守りたい想いに巡り会えた
深く 深い 輪の淵で 誰も 見てない 二人だけの口付け




君が口を開けば壊れ始める
記憶を移す籠も無いのに
支えきれない体は 弱った僕のせい

孤独で浴びる夜風は冷たくて
君の温もりも消えていった
「君に出逢わなきゃ良かった」
僕以外 聞く者もない 強がった独り言



溶け合う頃には満たされてしまう
億劫な気持ちの朝だ
胸に痞えて除けない真っ直ぐな告白は
未だにひとり 反芻してる 約定は僅かな抵抗
守れなかった存在なのに
今も 今も ずっと 此処で 君に似た 陽炎を追いかけてる



息をするのが下手だった君は
最後の最後まで苦手だったんだね
「空は青いから退屈しそう」

僕の方は君がいないから退屈なもんだ




溶け合う心
プラスとマイナスは交互に舞う
萎れた花は水を帯び また自分を咲かせる

どこかの誰かに向けて




溶け合った心 満たされた言葉たち
約束は守ってみせるよ
君だけが今も 隣にいるようで
息の上手な吸い方を教えた 大切な想いの渡し方も
鍵のかからない本当の言葉で伝えたい
守りたいのは君と僕の思い出だから
君が 生きた 証を 輪の淵でひとり、翳し続けている



大丈夫 心の想は 遥かな空を巡り、僕へ辿り着く

それを知ってるから…だからもう大丈夫






0 Comments

Add a comment - 1000文字以内でご入力下さい。HTMLタグは使えません。
コメントを投稿するにはログインして下さい。初めての方は無料のユーザー登録を行って下さい。
ログイン 新規登録