寄せては返す波になりたかった
記憶は砂のように慣らされていった
貝殻を拾い集めるように
女々しくその美しさに縋った
いつか消えてしまうから
愛しく思えるはずだって
期待と思惑の波間をただよった
ただよった
どちらか一方に流されてしまいたかった
潮騒の音がやけに響いた
きみは何を思う
ねぇ
言葉にならない言葉が浮かんでは
次の瞬間にまた笑った
優しさを勘違いした
その表情
愛や恋だと諭したら
妙に納得してしまった
うまくいかないときの方が
好きは募る一方だった
そうやってまた振り返って
間違いばかりを掬った
あぁ、美化してたんだ
間違えてしまったら直すのが定説
でも、気持ちはそれほど慣れもしないね
夕闇にそっと紛れ込むように
風の便りを聴いている
『どちらか一方に流されてしまいたかった
どちらか一方が正しければ良かった』
きみは何を思う
ねぇ、僕は何を
愛や恋だと諭しても
ひょっとしたら、なんて思ってた
うまくいかないことの方が
多いのが人生って知っていた
そうやってまた繰り返して
季節を慮っては
あぁ、好きでいたかった
愛や恋だと諭したら
妙に納得してしまった
うまくいかないときの方が
好きは募る一方だった
そうやってまた振り返って
間違いばかりを掬った
あぁ、美化してたんだ
あぁ、好きでいたかったんだ
3 Comments
2020/07/04
goodありがとうございます!
2020/07/06
2020/07/08
ありがとうございます。
大事ですよね、好きって気持ち。。