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近くの砂浜を散歩していた時、落ちていた貝殻を見つけたときに考えた作品です。虚無な自分の心と、波に飲まれながら空になった貝殻をリンクさせてみました。
MONK 投稿 - 2020/05/31 更新 - 2020/06/04 2 Comments 366 Views
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昨夜の月 暁に薄れゆき
始まりの在り処を探して彷徨う
誰の息もかからない視線の先
白波に揺れる 虚貝がひとつ

掠れた声を振り絞って
漂い続けた日々を
気づかせてあげる位に


溺れていく
愛でては傷つく
形を失ったこの身を
抱きしめてほしい
時は流れていく
旅は続いていく
殻になった心を
誰かが何処かで拾うまで


壊れていく
触れては離れる
愛も失ったこの身を
永遠に手放したい
時は流れていく
旅は終わりゆく
誰かのもとに届きたい
静寂の浜辺に 虚貝がひとつ
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2 Comments

8841884188418841
2020/06/01
波に流され砂浜にたどり着いた虚貝の様はたしかに寂しさを感じます。
効果的なダブルミーイングのフレーズが主人公の心情を表現していて素敵です。
最後の最後に出てくる
「静寂の浜辺に 虚貝がひとつ」が
この作品の世界観の全てなのかな、と
勝手に解釈してみたり…笑
ぽつんと、そこに、ただ在るだけの虚貝。
そんなものになぜか親近感を抱くのは
人間だからなんでしょうね。

あとこれは、めちゃくちゃ個人的なことなんですが
中原中也の「月夜の浜辺」という詩を
思い出しました。
なんだか少し、世界が似ているような気がします
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