作詞コミュニティ Gunjo Lyrics

フォークは、負けた日の沈んだ夕暮れに隠れる野良猫みたいだ　
悲しいから聴きたくない
ロックは、勘違いしていたころのカンカン照りの三日月みたいだ　
虚しいから聴きたくない
言葉は消耗品で　石けんと一緒
使いたくもないのに　使わないと汚れていくから
仕方がなく使っているだけ
こすれて　こすれて　ちぢんで
こすれて　こすれて　ちぢんで
そしてなくなって行く

フォークは、暗闇の中でそっと与えられる光る蜘蛛の糸みたいだ
悲しいから聴きたくない
ロックは、まばゆいステージの裏っ側にある歪んだ真実みたいだ
虚しいから聴きたくない
人はいつも愚かで　何もできない
何もできないのに　何かを成し遂げたかのような
いつもそんな顔をしている
それが生きていくことだという
それが生きていくことだという
いずれなくなって行く

今日もまた一人、フォークを聴いている
今日もまた一人、ロックを聴いている
風よりもやさしく　雨よりもはげしく
さらに抱きよせる
剥がそうとすればするほど
くっついてくる　さらに蝕む
病よりも病のような
フォークを、今日もまた一人聴いている
病よりも病のような
ロックを、今日もまた一人聴いている

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