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あの幾億と散らばった 幸せの継ぎ接ぎを君に捧ぐ
mirage 投稿 - 2020/05/04 更新 - 2020/05/17 0 Comments 415 Views
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tamayama3



線香花火が落ちそうで
火種に視線を取られていた
僕の眼は 君を映さない間も
どこかで探している

ぽつんときれた緒も
今ではひとりで結べるよ

落とした小銭を
拾い集めていた昼下がり



空には届くかな
降り乱れる雨に伝えたい
どこかで笑う君の元へ 言葉を注いで
空へともう一度
辿り着けるのなら外連でいい
あの幾億と散らばった 命を繋いで君に贈る





背負われた時の温度も
小さな拍動も覚えている
僕の世界には無い色でも
君の世界には在ったみたいだ

吹き遊び 誰かを思わせる風は
記憶よりも深い何かを

日々の中で忘れようとしていた
そんな想いを巡らせてしまう




空より遠い場所
凭れる壁もない暗がり
それでも笑う君を 声を忘れない
空へと続く軌道
手繰った一本の糸は千切れず
君と僕だけを縛って 引き寄せてくれるよ






眩しく凪いだ海
燃える森 崩れる崖 その全てに
君がいるような気がして

どこからかともなく
暮れを伴う君からの便りは
無音、だけどどこかで生きている理由になるよね




空には届くかな
降り乱れる雨に伝えたい
どこかで笑う君の元へ 言葉を注いで
空へともう一度
辿り着けるのなら外連でいい
見たこともない満ち足りた幸せとは

空より遠い場所
凭れる壁もない暗がり
それでも笑う君をずっと忘れないよ
空へと続くから
さよならよりも遥かな約束
“また逢いましょう”

あの幾億と散らばった 幸せの継ぎ接ぎを君に捧ぐ





あの空は
あの空たちは ずっと 暗い闇を 光を 庇って蒼く映す




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