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僕はどこか遠い国で
言葉を落としながら荷物を運ぶ途中。
いくつかの地名と人の名前、
それさえ覚えておけばいいのさ。
世界が今より大人になったら
高い所から僕を見て
優しくしてくれるだろうか。
「もういい、休めよ。」って、
そんな。
君は弱い心よりも
身体を必要とされて隣町へ運ばれる途中。
沢山の人の名前を聞いても
誰一人 知り合いはいないのさ。
世界が今よりも大人にしてくれたら
君を見る誰かに味方して
離れていってくれるだろうか。
「もういい、みんな休めよ。」って、
そんな。
市場は賑わっている。
札束は跳ね返っている。
包丁は煌めいて
コンロからは灼熱が吹いている。
掃除は追いつかない。
神様は優しいから
僕を見て言っている。
「もういい、ずっと休めよ。」って、
そんな。
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