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7729ab 投稿 - 2019/10/30 更新 - 2019/10/30 0 Comments 532 Views
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湯浴み後 肌は紅 絹の浴衣
飛び石と白砂に 気配がない     

目のような階段は 時代を経て
回廊と 15個の 扉は先

猫が 猫が 猫が
髭を立てる

猫が 猫が 猫が
何を見てる

月と切子細工 梅の薫り
ひとり傾けたら 貴方は幻

秋は静か時雨 土は濡れて
風の音も忘れ 追憶に微睡む


幾年を 舌先で 爪も琥珀
捲りゆく季節など 文字のごとく

押したような あだ事の 門は去って
枯れきった唇を 雪降る果て

猫が 猫が 猫が
腰を下げる

猫が 猫が 猫が
床を消える

月と切子細工 梅の薫り
ひとり傾けたら 貴方は幻

虫は石の隅で 羽音奏で
影がしぼんでゆく 蝋燭の終わりは・・・
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